鯨川地方鉄道余波

昔(たぶん1978年6月)、雑誌「鉄道模型趣味」に「自由形ローカル電車のバラエティー」という題の記事が掲載された。

淡い光が吹き込む窓を
遠い田舎が飛んでゆきます
煙草をくわえ一服すると
僕は君のことを考えるんです

という題詩とともに、北陸にあるらしい「鯨川地方鉄道」の路線と車両の数々が簡単に紹介されるという内容であった。それは、小学生であった私に強い印象を残した。四十年経った今も題詩を暗唱していることからも知れるであろう。

一台一台がそれぞれの歴史を重ねており、その歴史にふさわしい姿をしている、というのは非常に魅力的だった。
それまで「鉄道」全般を好んではいたものの、「歴史を重ねた鉄道とその車両」への興味が決定づけられた瞬間であった。

小学生だった私は、ボール紙とバルサ材で私なりの地方鉄道風電車を作り続けた。もう少し成長し、プラスチック製のキットを加工できるようになっても、同じようなことを続けていた。

ボール紙の方はすべて廃棄したけれど、プラスチック製の方は今も手元にある。接写には堪えないが、いちおうこんな風だ。

P1050058

興味を持つ方もおられまいが、自分のメモのため説明を記す(手前から)。なお、全てグリーンマックス製プラキットの加工・あるいはほぼ素組である。

1)箱根登山鉄道のステップを切り捨て、屋上の抵抗器を切り捨てたもの
2)クモハ11400をベースにした荷物合造車デハニ
3)東急3700系から作ったクハ。電装解除した風。
4)同じく東急3700系クハ。
5)東急3700デハ。頑張って張り上げ屋根化。
6)鉄道模型趣味誌別冊プレイモデルにあった、東急3700の12m化記事に従ったもの。2両分使うのが勿体なく、1両分で作っているため、乗務員扉は左側のみ。また、関水金属製キハ20の動力を切り詰めて動力化してある。

今となっては、トミーテックの「鉄道コレクション」で適当に集めればよかろうものである。私も琴平電鉄を1両だけ買ってはいるが、きりがないので、そこまでとしている。

写真はソフトフォーカス機能を使っている。接写に堪えない理由があるものと理解されたい。世の中の模型を作って写真を発表されている方々の技術と努力には恐れ入るばかりである(本当にありがとうございます)。

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英国の鉄道(模型)

海外のトンネルポータルについて調べようとして、つい、英国の模型メーカーPECOのページに嵌る。
いずれも素敵な英国風。英国型の鉄道模型レイアウトを作りたくなる。

三方分岐器。互い違いなところがさらに良い。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/3-way-turnout-medium-radius3?variant=7435773837346

Catch Turnout : 安全側線というか脱線ポイント(安全のため故意に脱線・停止させる分岐器)。左側通行の国は左分岐だけあればよいようにも思うが、右分岐も用意されている。
https://peco-uk.com/products/catch-turnout-left-hand3?_pos=1&_sid=04768871f&_ss=r

Cattle Dock :家畜積み込みプラットホームとでもいうべきもの。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/cattle-dock

ダブルスリップも好きだが、シングルスリップは、奥ゆかしい感じがさらに好き。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/crossing-single-slip3?variant=7435677499426

工場の窓Industrial Windows 丸窓が素敵
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/industrial-windows?variant=7435633557538

煉瓦建て機関庫。昔々組み立てた懐かしいもの。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/engine-shed-brick-type

PECOと言えば貨物駅。自分は触れたことがないが、昔はよく雑誌などでも見かけたもの。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/goods-shed-brick-timber-type?variant=7435658985506

腕木式信号機。日本とよく似ている。というか、あちらがご本家。たくさんの信号機が載っているが至極恰好良い。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/junction-or-bracket-signal-home-or-distant?variant=7435630051362
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/pratt-truss-signal-gantry?variant=7435629461538

信号所の中身。転轍梃子(あるいは信号梃子)がたくさんならんでいる。最高!
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/signal-box-interior?variant=7435633524770
https://peco-uk.com/collections/product-wishlist/products/signal-box-interior-2?variant=7435751063586

Loading Gauge。荷物の積みすぎを防ぐもの、らしいが、無賃乗車(ホーボー)防止という説も読んだ気がする。(鉄道模型趣味のコラム欄「ミキスト」?)
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/loading-gauge?variant=7435746803746

中折れの跨線橋がイギリスっぽい。ハリーポッターにも出てきそう。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/modular-covered-footbridge?variant=7435699781666

郵便ポスト。きっとあちらでも古風なものだろう。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/post-pillar-boxes?variant=7435642077218

「Re-Railer」という綴りと真の意味を40年後に改めて知りました。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/rerailer?variant=7264231227426

大変優雅な地下鉄入り口。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/subway-staircase-kit?variant=7264231358498

赤い電話ボックス。Dr.Whoの宇宙船?
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/telephone-boxes?variant=7435642077218

「Water Crane and Fire Devil」。前者はわかるが、後者はわからない。前者は蒸気機関車に不可欠の水を供給するもの、後者は冬季その水が凍らないよう温めるもの(特に先端部)ということだそうだ。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/water-crane-and-fire-devil?variant=7435663966242

WATER TROUGH。たぶん、特急列車が停止せず通過しながら、蒸気機関車の水補給をするてふもの。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/water-trough?variant=7435628707874
調べたところ解説を見つけた。
http://www.greatwestern.org.uk/basic2.htm
ものすごい飛沫。そう簡単なものでもないらしい。
https://www.railwaymagazine.co.uk/5396/coming-up-in-the-may-2018-issue-making-a-splash-water-troughs-another-rm-scoop/
日本でも特急燕をけん引するC51にこれを、という話があったのではないか。そして水タンク車を専用にあてがうようになったのではないか。

昔々入手可能なターンテーブルといればこれ、という時代もあった。明治時代の英国蒸気機関車には至極似合いそう。まあ、本国だからね。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/turntable-kit?variant=7435664490530

ゆっくり動かすポイントマシンの解説と動画があった。私は、子供の頃、ポイントの動作そのものを眺めて楽しんだものだった。
https://www.narrow-gauge-shop.com/entry/peco-smart-switch-pls100

架線。電流を流せるらしい。
https://peco-uk.com/collections/product-wishlist/products/340mm-catenary-contact-wires?variant=7435660722210

Nスケール用の定規(スケール)。英国向けとて1/148。
https://peco-uk.com/collections/2mm-n/products/metal-rule

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札幌市電のササラ電車

札幌市電のササラ電車が稼働しているのを初めて目の当たりに見ることができました。

札幌市電のササラ電車

また、動画で撮影することができました。

いずれも、2017年11月19日撮影です。

wikipediaで使って欲しいのですが、手続き等々判らない。また、動画もこのページに埋め込みたいが、cocologでは難しいようなので、リンクしています。リンク先をご覧ください。

通常、ササラ電車は早朝や夜間に稼働しているようであり、私の札幌在住時代にも稼働しているのを見たことがなく、この度、稼働しているのを初めて目の当たりにすることができたので、大変うれしいです。

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蒸気動車

蒸気動車について調べたのでメモ

Pichi Richi Railwayの「コーヒーポット」と呼ばれる蒸気動車
https://www.youtube.com/watch?v=FyAE9eB6UkY

駆動軸は一軸らしい。蒸気動車を見栄えで分けると、コーヒーポットのように機関車と客車をくっつけた外見のものと、客車の中に蒸気機関車を隠したものがある。日本にあったのは、工藤式、ガンツ式のいずれも後者であった。どういうこだわりでここが変わるのか少々気になる。

この鉄道はオーストラリアの保存鉄道である。
https://www.pichirichirailway.org.au/

コーヒーポットが細身なせいで、ずいぶん幅広い軌道に見えるが、Wikipdediaによれば、日本で標準的に用いられている1,067mmであるとのこと。
https://en.wikipedia.org/wiki/Pichi_Richi_Railway


そうやって見ると、Wikipediaで「The Old Ghan」として出ている写真は、明治時代における日本の代表的機関車6200
(英国からの輸入機、鉄道作業局D9)とそっくりである。

以前から、19世紀末頃の日本とオーストラリアの機関車はそっくりだと思っていたが、思えば、1,067mm軌間を初めてとして英国の植民地規格であったのではないかと思ったりする。結局、英国からの輸入機が70年の長寿を誇ったことも含め、高水準の技術を追いすぎない中庸を得た英国の選択は間違っていなかったのだと思う。

私は、模型の蒸気機関車を自作する才覚はない(キットを組み立てる才覚もない)ので、自分の好きな機関車の完成品を探すことになるのだが、古典機もそうでなくてもなかなか好みの機関車が売られていないので残念ではある。おかげ散財することもなく家庭平和ではあるのだが。

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海外の鉄道

せっかくのインターネット、「行ったことのない場所」を見てみたいものだ。興味のありそうな事事をなんとか英単語に変えて検索エンジンに放り込む。ただそれだけで、「行ったことのない場所」が、私の前に開けてゆく。インターネット万歳、と思わする一瞬。

中国 岐新市の鉱山鉄道
https://www.youtube.com/watch?v=puru4GbBmfI
 初めて見るけれど懐かしいような風景。
 緑色の電気機関車の赤いパンタグラフと黄色い窓枠がお洒落。
 象虫のようなクレーン車も気になる。

中国 岐新市の蒸気機関車
https://www.youtube.com/watch?v=kJO55iXfyQY
 ボタ山を登る機関車は、松本零児「銀河鉄道999」を思い起こさせる。
 つぶれたような鉱内機関車もちらりと。

ロシアの美しい森林風景。でも脱線してしまう。
https://www.youtube.com/watch?v=QohCMuSOmdk
 脱線しても車両を線路に載せ直せるものなんだ!
 どうやら短い線路は常備しているみたいだ。
 車両を載せ直すだけでなく、線路も直して行く。
 JR北海道の将来像かもしれぬ・・・。
  キーロフ オパリノ等
 さすがのグーグルでもストリートビューの対象外。
 узкоколейкеで検索すると近辺の鉄道画像らしきものがヒット。

ロシアの産業用軽便鉄道
https://www.youtube.com/watch?v=big6hrDDFzw
よく脱線しないものだと感心するくらい線路は凸凹
上下方向だけでなく前後左右隈無く凸凹
空もきれい。下草もきれい。でも線路は滅茶滅茶

昔々、海外の鉄道情報はごくごく限られていた。そしてまた、どちらかというと、「最新の」「高速の」といったきらびやかな面々が主であって、生活感のある映像はあまり見られなかった。(そんな中で、ダージリン鉄道は親しみが持てた)。

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イギリス古典機

イギリスの古典テンホイラーはぐっとくるね。

http://www.youtube.com/watch?v=fEI7xTrV48k

4-4-0 だとさらにさらに嬉しいのだが。

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和=倭=吾

我が国の国号「日本」は大宝律令で定められたという。

「にほん」と「にっぽん」か、あるいは「ひのもと」か。

そもそもそれ以前からある「真の名」については、誰しも興味があろう。

「やまと」は奈良地方の名であり、そこに首都を置く王朝の名であって、国全体の名ではなさそうだ。

まして、「大和」は、好字化で作られたものであって、「やまと」の読みと「大和」の文字は関係ない。

「なら」は「山を均す」ように「平地」の意味だが、「やまと」は「山戸」と考えるのが自然な気がする。
(wikipediaの「倭」にきちんとした考察がある。)

さて、対中国としては、「大和」にも使われる「和」であるが、これは、中国側が当てて来た「倭」に対抗した、これもまた好字化のようだ。

でも、そもそも「わ」って何?と思ったところで、それは自称「我」「吾」のことではないかと、思い至った。つまり「我が国」に戻った訳で、よくある事だが、我が国の名は「我が国」です。

・・・というのを考えたが、まあ、誰でも思いつくことで、wikipediaにもそういう記事がありました。

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蒸気機関車の作り方

youtube より蒸気機関車の作り方。

http://www.youtube.com/watch?v=aHIEudnoRYU

動輪は鋳造なんだ。砂型で精度が出るのか心配。

ロッド類は鍛造なんだ。どでかい機械式ハンマーで、ロッド類をぶちのめす。でも、ロッド類を傾けたりするのは、ほぼ人力。日本刀を作る刀鍛冶とやっていることはかわらない。

英国式蒸気機関車なので、内側シリンダーがある。動輪の軸がまっすぐ通っていない。精度が出せるのか、やはり心配。

で、よく見ると、外側・内側あわせて4シリンダー式。日本は3シリンダーが導入できず、2シリンダーに終わった。狭軌故の側面はあるにせよ、相当の性能差があったのでは、と感じる。(角形火室の性能差も気になる)。

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電気機関車

電気機関車の製造を撮影した科学映画。

http://www.youtube.com/watch?v=BHaTyQBc0zg&feature=related

雲母であろう絶縁体の絶縁試験の電球も素敵だが、試験をしているお嬢さんがまた素敵。

1955年にこんなきれいなカラー動画が撮影できたのだ。と感激するものの、よく考えると、白雪姫もマッカーサーもカラーなのであった。

http://www.youtube.com/watch?v=vuB1n6JcTgI

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woodland scenics

模型遊びも随分していないけれど、読み物を読むのは好きだ。

これもまた、ペーパーモデラー(誌面模型者)と言えなくもないが、高級模型の香りのする、ウッドランド・シーニックス社のホームページを覗いて楽しんだ。

木々と草花が元だったように思うけれど、それ以外にも様々なレイアウト製品がある。

気に入ったのはこれ、moonshine still。
http://woodlandscenics.woodlandscenics.com/show/Item/M102/page/1

『月夜蒸留』、すなわち「禁酒法時代、人里離れて夜陰に乗じて行う密造酒つくり」だ。スコッチウィスキーも密造が始まりだったりして、ウィスキーは密造とは切っても切れない縁がある。ということを思ったりして、おもしろい製品を作るものだと感心しているところである。

鉄道模型では「レイアウト」だが、他の世界では「ジオラマ」かな?

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